肝機能数値“ALT30超え”危険信号

●健康診断に新たな目安

肝機能の状態を見る血液検査で、
AST・ALT・γGTPというものがあります。
その中で、「ALT」の数値の見方について、
昨年の6月、奈良市で開かれた学会で
「新たな目安」が発表されました。
これは“奈良宣言”といって、
ALTが30を超えたら、
「ほっといてはいけません」というものです。

●ALTが30を超えたら何が起きているのか?

ALTは肝臓に一番たくさん含まれている酵素です。
なので肝臓の状態を見るのはこの数値です。
肝臓にダメージが加わって、細胞が破壊されると、
血液中にALTが流れ出るため、数値が上がります。

NHKの「あしたが変わるトリセツショー」
石原さとみさん司会の番組で
ALTが30から50程度だった人を
超音波検査で肝臓の状態を調べたところ
18人中13人が“脂肪肝”であることがわかりました。
脂肪肝とは肝臓に脂肪が溜まってブヨブヨになっている状態です。
それ以外にも
ウイルス性肝炎や、アルコール性肝炎、自己免疫疾患、
さらに進行すると肝硬変、肝がんにもなりうるのです。

つまり「ALTは肝臓の細胞の死んだ量」と覚えておきましょう。

●現代人の生活は、肝臓にとって異常事態!

肝臓の働きの中に「エネルギーをためておく」
というものがありますが、
これは、昔々、人類は
飢餓との戦いで、生き延びていくために、
肝臓にエネルギーとなる糖や脂質などを
「中性脂肪」として蓄えていました。

しかし今現在の飽食の時代には、
食べ過ぎ飲みすぎにより、
肝臓にとっては異常事態で、脂肪肝が
どんどん作られやすくなってしまっているのです。

つまり脂肪肝は現代人の“宿命”なのです。
そして残念ながら
脂肪肝を改善する薬は今のところありません。
薬では無理なので、食事や運動療法になります。

まず太っている人は、ダイエットすると、
一番に肝臓の脂肪が落ち、
続いて内臓脂肪→皮下脂肪と落ちますので、
月1から2㎏くらいのペースで
ダイエットされると良いです。


そしてお酒。
お酒をたくさん飲むと、
肝臓はアルコールの解毒に力をとられ、
「脂肪を分解してエネルギーに変える」
と言う本来の仕事ができなくなり、
肝臓に脂肪が溜まりやすくなるのです。
なのでやはり休肝日を作って
お酒を楽しまれるのがお勧めです。

①ダイエットしたくない方
②お酒を止めれない方
③太ってもいないし、お酒も飲まないのにALTが30以上の方
お勧めの漢方食品がありますのでご相談下さい。

逆にALTが低すぎる人も問題で、
理想的な値は、
AST=ALT=γGTP=20ですが
AST>ALTでALTが20以下の場合
(特に一桁は要注意)は、
栄養失調気味なので、よくありません。
特にビタミンB群の不足が考えられます。
その中でもB⒍の不足は神経伝達に関与しますので、
だるいとか、寒がりとか、鬱っぽい、
肌荒れなどの症状が出やすいです。
これは若い女性に多い傾向です。

気になる方はお尋ねください。

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